自転車泥棒

最近は自転車の鍵(チェーン式)をかけない。自転車がもうボロボロなのでいっそのこと誰か持ってってくれないかと思ってる。コンビニで週刊誌を立ち読みするときもかけない。ただ、注意はする。本のページをめくりつつも窓の外の自転車に目をやる。盗まれる瞬間”ちょwっおまwww”などと言って犯人を追いかける、それが理想である。コレは危機意識の問題についてのパフォーマンスである。何も起こらない、などと虚無感を感じている、または安心している同世代の若者にむけてのメッセージでもある。なにかが起こる、なにかを為すにはリスクが不可欠なのである。いつ100キロの蟷螂が襲ってくるか、誰にも分からないのである。そういうことをコンビニで漫画を読みながら思う。漫画を読み終え、覚悟を決め、店の外のゴミ箱に鍵を捨てた。昨日のことである。すると、今朝、早速アパートの前に止めていた自転車がなくなっていた。軽くため息をつき、徒歩で出かけた。しょうがない、なにかを為すにはリスクが不可欠なのだ。夕方、健康診断を受けに近所の病院に行った。体重計にのり、X線を浴び、血を抜き、視力を計測した。大事なことだ、己を知ることは。待合室の老人たちと肩を並べ、相撲の中継をTVで観た。みなさん、病院に通っている割には元気に見え、なによりである。ぼーっと、未来を憂いた。そして先ほど帰宅した。そしたら、自転車あるの!アパートの前に!誰だよ、自分のものにしてるやつ!笑った!犯人は同じアパートの住人かよ!さすがになくなった時”えっ?”ってなったっつうの!アブねー。アブねーよ!マジ、自転車ないと不便じゃん!あとで新しい鍵買ってこよ〜 (^ー^)